全国知事会 国産木材活用PT会議を開催 & 要請活動を実施しました

今回の記事の前半は、全国知事会 国産木材活用プロジェクトチーム(PT)会議
後半は、要請活動です!

令和5年7月3日、PT会議が開催されました。今回で回目を数える本PTは現在全47都道府県の皆様にご出席いただいております。本当にありがとうございます!

まず開会にあたり、PTリーダーの小池知事より「国内、海外ともに木材需要が高まっている中、我が国の人工林の多くが本格的な利用期を迎えており、また円安の今こそ国産木材活用の好機である。計画的な循環による治山・治水は、国家の基本でもある。本プロジェクトチームでは、この間、国に対して一体となって提言を行い、必要な予算措置につなげるなど、成果を上げてきた。このチームを核とし、全国一丸となった取組をさらに進めてまいりたい。」と挨拶がありました。

会議では全国知事会議に向けた提⾔案の確認や、各都道府県の取組事例集の共有を⾏い、熊本県、福岡県、栃木県から特色のある取組事例を発表いただきました。

蒲島熊本県知事からは、効率的なサプライチェーンの構築、熊本県における木材利用促進の取組服部福岡県知事からは、県産木材の新たな需要創出に向けた取組、木造・木質化に優れたモデル的な建築物の表彰栃木県環境森林部次長からは、とちぎ材の販路拡大に向けた取組について、ご発表をいただきました。その他にも特⾊ある取組を事例集としてまとめておりますので、是⾮全国知事会HP(外部リンク)をご覧ください!


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また、今回の会議では、ウッド・チェンジ協議会の隅修三会長にご講演いただきました。

講演では「国産材の需要拡大と森林循環経済の創出」をテーマに、森林循環による地方創生の取組、民間ビル木造化による国産材の需要拡大の取組、森林循環経済の創出に向けた課題についてお話をいただきました。その中で「森林循環を回すエンジンは木を「使う」こと」と、力を込めて話されていました。
隅氏が相談役を務める東京海上日動火災保険の新本社ビルが、地上100メートル、木造20階建てのものになるというお話に対しては、講演後、出席者から、都心の一等地に木造ビルが建つこと自体に強いメッセージ性がある等の発言もあり、興味を引く内容でした。

隅様、お忙しい中本当にありがとうございました。

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本PTで取りまとめられた国への提言案は、7月25日の全国知事会議にて確定しました。

その後、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省の4省に対し要請活動を行いました。

今回はこのうち、小池知事(PTリーダー)が農林水産大臣(7月31日実施)、文部科学大臣(8月1日実施)に対し行った要請活動についてご紹介します!

要請活動とは、各省庁が行う来年度予算の概算要求への反映を目的として行っているものです。

 農林水産省 

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小池知事はこれまで国産材は外国産木材に太刀打ちできないと思われてきたが、円安、ウッドショックで、状況が変わってきている。需要を作るのがポイントであり、皆さんとともにやっていきたい。と述べました。
一方の野村大臣は切るのに適した木はいくらでもあるが、使うところを考える必要がある。住宅需要がなければ、商業施設等に木材を使うなど、林野庁に力を発揮してもらっている。とご発言されました。


 文部科学省 

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文部科学省で小池知事は、大学のカリキュラムで、木材を使用できる建築士を育てる。子供たちの木育を進めることで、将来の需要を作る。日本の山林は、約4割が戦後植えられた人口林で、今が切り時。と提言の内容をお伝えしました。
それを受け永岡大臣からは、学校の建築には、木材がだいぶ使われるようになった。」「建築士について、教育現場の取組が極めて重要であり、文部科学行政の参考にしたい。とのご発言がありました。


いずれの省庁とも、地方自治体の抱える現状と、喫緊の課題を共有することができました。
また、国土交通省、経済産業省にも、全国47都道府県の想いを伝えることができました。東京都として、今後の国の動向を注視していきたいと思います。

さて、東京都では、全国の皆様のアイディア、先行事例、現場の声をドシドシ募集しております。どうぞお力をお貸しください。ご意見、お待ちしております。
(ご連絡はこちらへ:東京都政策企画局政策調整課 S0014801@section.metro.tokyo.jp)

※PT会議資料はこちら(全国知事会HP)をご参照ください。
※全国知事会HPにも要請活動の様子が掲載されております。こちらからご参照ください。

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