木材利用・森林にまつわる 新しい動き

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スマート林業

ICT技術の進歩が林業にも応用され始めています。
例えば、航空写真や位置情報を活用して、森林に生えている樹木1本ごとのデータベースを作成したり、これまで人手に頼っていた作業を機械で行うこともできるようになってきました。
作業の安全性と効率性を向上させ、産業としての林業の魅力が高まることが期待されています。

  • ICTを活用したサプライチェーンの構築イメージ
  • ICTを活用したサプライチェーンの構築イメージ【森林・林業白書 令和2年版:資料Ⅲ-38】
  • 林野庁「令和2年度 森林・林業白書」より抜粋

  • 高性能林業機械を使用した作業システムの例
  • 高性能林業機械を使用した作業システムの例【森林・林業白書 令和2年版:資料Ⅱ-37】
  • 林野庁HPより抜粋

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建築用材としての性能の向上

近年、燃えやすい、腐りやすいといった木材の欠点を補う新たな木質系材料が開発されており、今まで木材を使うことが難しかった部分にも建築構造部材として使えるようになってきました。


・(例1)軸材料(柱や梁など)としての利用

鉄筋コンクリート造などと同等の耐火性能がある木質系の構造用軸材料が開発され、マンションやオフィスビルなどの中高層建築物に利用されはじめています。

耐火集成材「燃エンウッド®」(竹中工務店)
耐火集成材「燃エンウッド®」(竹中工務店)の断面図
写真・画像提供 株式会社 竹中工務店

・(例2)面材料としての利用

従来の集成材や合板と異なり、ひき板(木材を鋸挽きした板)を繊維方向が交互になるように積層し接着した面材料であるCLT(Cross Laminated Timber)が使われはじめています。
工場で大型パネルを製造し、現場で組み立てることで、工期の短縮、建物の軽量化に貢献します。

CLT(CLT協会)
写真提供 一般社団法人日本CLT協会

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新たな用途の開発

木材の新たな用途も開発されてきています。
例えば、これまでプラスチック製が一般的だったストローについて、新たな素材として木が注目されており、脱プラスチックの取組として環境問題への貢献が期待されています。


木のストロー(アキュラホーム)

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法改正や新たな制度

木材の性能向上に伴う法規制の緩和や、効率的な林業の実現に向けた新たな管理手法、さらには国民全体で森林の循環を促進しようという新たな税制など、森林を守り、木材を活用しようという新たな動きが始まっています。

    ◇建築基準法 2025年改正:(概要:抜粋)
  • 木造建築物で、二級建築士でも設計できる簡易な構造計算で建築できる範囲の拡大
    (高さ13m以下・軒高9m以下 ⇒ 階数3以下・高さ16m以下)
  • 3000㎡超の大規模建築物について、構造部材の木材をそのまま見せる「あらわし」による設計が可能な新たな構造方法を導入
  • 耐火性能が要求される大規模建築物において、防火上・避難上支障がない範囲内で、部分的な木造化が可能に
  • ◇森林経営管理法(制度):概要(2019年4月開始)
  • 経営管理が行われていない森林について、所有者から市町村への経営管理の委託が可能に
  • 委託を受けた市町村は、以下のいずれかにより森林の管理を図る
    ①林業経営に適した森林:市町村から林業経営者に経営管理を再委託
    ②林業経営に適さない森林:市町村が自ら森林を管理
  • 2025年5月に改正法が成立し、森林の集積・集約化を進める新たな仕組みを創設
  • ◇森林環境税・森林環境譲与税:概要
  • 森林環境税:2024年度から国税として1人年額1,000円を徴収し、温室効果ガス排出削減目標の達成や、災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源に充当
  • 森林環境譲与税:(2019年度から開始)市町村や都道府県に対して私有林人工林面積や林業就業者数などの基準で案分して譲与
    その使途は、市町村では間伐や人材育成、木材利用の促進など、都道府県では市町村の支援等に関する費用に充てられる
    (2020年度から2024年度まで、譲与額を前倒しで増額)

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