こんにちは!夏といえば国の概算要求に向けた要請活動の季節、ということで・・・

令和3年8月10日(火)、全国知事会 国産木材活用プロジェクトチーム(PT)の要請活動を、野上農林水産大臣に対して実施しました。

(国産木材活用プロジェクトチームってなんだっけ?という方は以下の記事をご覧ください!)

全国知事会 国産木材活用プロジェクトチーム会議を開催しました

      【小池知事より野上農水大臣に要請。活発な意見交換が行われました】        

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要請活動の中で、小池知事はPTの設置の意義や各県の木材活用取組事例に触れた上で(長野県、熊本県のご担当者様、資料の調整等、ありがとうございました!)

「治山・治水は政治でも行政でも原点となるもの。私たち都道府県は、今後も「共存共栄」の取組として、国や全国各地との連携を一層強化しながら、国産木材活用と森林循環の促進に取り組んでいきたい」と述べ、PTの活動に対する国の後押しを要請しました。

野上大臣からは「先の国会において木材利用促進法が改正された。これを踏まえて都市部等での木材利用の促進や木材産業の競争力強化等を通じて国産材の利用拡大をしていきたい」というご発言があり、新たに立ち上げる予定の国産木材活用促進に関する官民協議会への参画要請もいただきました。

また、昨年来猛威を振るう新型コロナウイルスに関連して、「ウッドショック」についても意見交換がなされました。

(ウッドショックとは?:建築用木材の供給が需要に追い付かないことに起因する木材価格の上昇のこと。詳細はこちらをご参照ください。)

ウッドショック・・・なんだかピンチっぽいですが、国産木材にとってはチャンス到来とも言えるのです!

安い外国産材の供給が減少=国産木材を活用する場面が増える可能性が高まるということです。

このチャンスを活かさない手はない!・・・となるはずですよね?しかし、そうは問屋が卸さないんです泣

(木材に限らず)需要が拡大しても、供給が増えないと産業は成り立たないですよね?ところが実は供給が増えない事情がありまして・・・

日本の林業従事者は2015年時点で約4.5万人。30年前と比較すると約1/3に減少しています(詳細はこちら)。更に日本の山は急峻で、一度にたくさんの木材を運ぶことができません。それに加え、木材を運ぶための林道が未整備なところが多く・・・と日本の林業界は構造的な課題を多く抱えています。今回の「ウッドショック」はチャンスのはずが、結果的には改めて日本の林業の課題を浮き彫りにした格好なのです。

この課題を放置していると、将来は山の荒廃、ひいては日本全体の活力が失われることになりかねません。状況は、「待ったなし」なのです。

安定した木材供給は安定した木材需要、そして供給体制の整備なくしては成り立ちません。近年のトレンドのDXも活かしつつ、PTメンバーが一丸となってこの問題に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。

東京都もPTリーダーとして、国とも連携しつつ取組を進めていく決意でおりますが、全国の皆様のアイディア、先行事例、現場の声をお寄せいただきたいと考えています。何卒よろしくお願いいたします。(ご連絡はこちらへ:東京都政策企画局政策調整課S0014601@section.metro.tokyo.jp

※全国知事会にも要請活動の様子が掲載されております。こちらからご参照ください。